いつまでも本を読む

小説すばる2021 4月号あなたを病気にする常識(津川友介)」

あらすじ

日本人が好きな「入浴」。日本は肩まで浸かれる深い浴槽と横に広い洗い場があるのが当たり前と思われているが、アメリカはシャワーブースしか存在しないことが多く、あっても半身浴ぐらいしかできない浴槽がある程度なのである。

もともと日本の入浴の起源は6世紀。仏教の寺院が作善行為として庶民に広まったことが始まりである。当時、配管設備がなく、水は貴重だったので蒸気であたためた手拭いで赤を擦り落としてから最後、湯ですすぐという今で言う「サウナ」のようなものだった。現在のような肩まで浸かれる深いお風呂は江戸時代初期に登場し、高度経済成長頃に一般庶民にまで広まったといわれている。

そんな「入浴」にはメリットがある。例えば、線維筋痛症疲労感、頭痛、不眠など)の緩和、脳卒中・心臓の病気のリスク低下の二つがある。 しかし、デメリットも勿論ある。例えば、高齢者では血液が下がり転倒する、冬場に乾燥肌で痒みのある人が熱いお風呂に長時間浸かることによって症状が悪化するなどがある。乾燥肌の人はぬるま湯に浸かり、しっかり保湿することが大切である。それでもダメな場合、入浴時間を調節したり、シャワー入浴に限ったりする必要がある、といった「入浴」に関する話が書かれてある。

感想

読んで思ったこと

風呂場は日本の場合浴槽と洗い場があるのに対してアメリカはシャワーブースがほとんどだと知って、異国の文化の違いが出ていてびっくりしました。また、日本の入浴の起源が坊さんの作善行為であると知って興味深いなあと思いました。