予定がないので本を読む

小説すばる2021年 2月号 木星荘のヴィーナス(加納朋子)」

あらすじ

私たち家族は祖父が工務店で働いていたときに自分の敷地に作ったアパート「木星荘」で生活している。すると大学生になった従兄(いとこ)の「お兄ちゃん」が101号室へ引っ越してくる。その101号室はお兄ちゃん自身ファンであり、有名なモデルの「kanae」(本名:金江さん)が生活していた部屋。以前、私は学校で「金江さんがうちのアパートに引っ越してきた」という話をついしてしまい、姫香(ひめか)という子が食いついてきて「兄がとてもファン」だと言ってくる。ある日姫香の兄、タケッチを名乗る男がアパートの前まで来て金江さんが出てくると「喫茶店でも行こうよ」と誘い出すも断られてしまう。しかし、タケッチは懲りなかった。そのため金江さんは101号室を退居した。姫香にもそのことを伝える。しかし本当は従兄の上の部屋、201号室に引っ越し、「天野」という前に住んでいた人の名字で偽装する。今現在、お兄ちゃんは天野さんと徐々に仲が良くなるもわざと私は金江さんがそばにいることを伝えないという話。

感想

読んで思ったこと

有名な金江さんが家に引っ越してきたことを誰かに話してしまう「私」は口が軽いなあと思いました。また、それを聞きつけてしつこく訪ねてくるタケッチも鬱陶しくて嫌だなあと感じました。

読んで考えたこと

「私」は金江さんと仲良くなったお兄ちゃんにわざと偽装したことを伝えなかったことに対して僕は、きっといつかは気づくので「私」自身そういうことを楽しんでいるのではないかと考えました。